リサイクルという名の商業活動について

賛否両論の意見

受け入れている節もある

同人誌の転売については正直、どうすることも出来ないのが実情だ。各作家ごとに作品を通してオークションへの出展を禁止するように呼びかけているが、それらが功を奏した結果はまるで起きていない。中には即売会が終了した初日にはすでに出品されており、値段も即売会で販売されていた値段よりも遥かに高かったという事例も出ている。こうした側面もまた、インターネットが登場したことによる悪影響の1つといえる。今では誰もが簡単に同人活動をしようと思えば出来る時代になった、ただパソコンとネット環境の二つだけあれば簡単なことから始められる。

同時にインターネットの登場でこれまでの商品購入というスタイルも著しい変化をもたらすようになり、そうした恩恵を受けてきている人にとっては転売目的の人間を根っこから否定するといった、そうした態度を示せずにもいる。また界隈で忌み嫌われている部分もあるが、中にはそうした転売をすることで逆に助かっているという人も少なからずいる。即売会で販売されているものよりも明らかに高値なのは既に了解しており、納得した上で購入しているからだ。ではどうして嫌っているはずの同人誌転売が否定されながらも受け入れられるといった奇妙な構図が出来上がっているのか。

気軽に参加できない

同人誌即売会というものをよく知っている人は当然知っていると思うが、そうした催し事が開催される場所は全国各地である。ただ主要とも言えるイベントともなると、最低限人の収容やイベントの規模といった部分も考えれば都市部の大きな会場で開かれていることが多い。実際人気の即売会ともなると1,000人単位で訪れるといったことも普通にある。既に日本でも一大文化として知られているコミックマーケットともなれば開催期間だけで50万人近い人々が訪れる大盛況ぶりだ。

しかしこうした即売会に足を運びたいと思っても、隣近所というには遠すぎるところに在住している人は、交通費などの面も考慮しなければならない。中には飛行機で訪れる人もいるが、そんな人達は日帰りで来るといったことはなく、宿泊施設を用意して訪れたりしなければならない。電車で片道1時間程度ならさほど気にすることもないが、そうではない地方在住の即売会に参加したくても参加できない人々は、どうしても同人誌の入手がしづらくなってしまっている。

そんな人達からすれば例え高値で売りだされていようと、購入したいと思っていた作品が転売ヤーによるものだとしても一向に構わないのだ。下手をしたら交通費や宿泊費を含めたら軽く数万円もの出費が数倍で販売されている数千円にまで釣り上げられた同人誌と比べたら、コスト的という点でいえば後者を選ぶだろう。

転売被害を受けている作家からすれば良い心地はしないのはもちろんだが、購入者視点からすれば手に入れられる機会が増えるのをありがたく感じているという側面も少なからず生み出している。

既に頒布していない作品も

また好きな作家が過去、それも数年どころの話ではないかなり前に作成した同人誌なども、時に出品されていることがある、そうした品が出ればファンとしては、昔の作品も手に入れたいと思うもの。ただ確実に今となってはどう足掻いても手に入りにくくなっているため、基本的に値段は10倍近くはする事が多いものの、それでも構わないという人もいる。

中にはある同人ゲームが元値2,000円前後だったのが、とあるサイトで数万円で販売されているといった事例も多い。コレクター魂の強いファンほど、そうしたコレクション性の高い作品があればお金を惜しむことなく購入しようとする気質を発揮するものだ。

転売対策もそれなりにしている

ただこうした転売を作家たちの方でもそれなりに規制している動きがある。特に商業誌の方で絶大な人気を誇っているような場合には、当然のように何部も買って利益を得ようとする人がいる。そういった人達向けに購入を1部限定にするという対策も試みられている。また委託先となる店舗の販売でも同様の対策を取っている。こうなると転売をしたとしても、1冊分の利益しか得られないため、転売ヤーたちにしてもあまり旨味はない。

ただ黙って転売ヤー達の行いを傍観しているだけではないという対策も行われている。

リサイクルという名の商業活動について